新築するなら太陽光パネルはつけたほうがいいよね?
太陽光発電は全然エコじゃないって話を聞いたんだけど…
太陽光発電をつけると補助金がもらえるって聞いたんだけど本当?
と悩んでいるあなたの参考になると嬉しいです。
先に、現在進行中のウチの話をしておくと、太陽光パネルをのせる予定です。
(2022年10月に完成しました。6kwの太陽光パネルを設置しています。ルームツアーはこちらから)
まだ完成してはいないので、「予定」としていますが99%載ります(載るはず)…。
ちなみにウチの工務店では、(注文住宅の場合)約4割の方が太陽光を設置されています。
2021年の経済産業省の発言で、「新築戸建て住宅で、太陽光発電を導入する割合は約2割」となっています。
基本的には、都会ほど高い建物が多く日陰になってしまう時間帯も多いので、日差しを遮る建物が少ない田舎ほど発電効率が良いです。
…田舎で良かった(土地も安いし)
新築住宅に太陽光発電をのせるメリットはたくさんありますが、デメリットもないわけではありません。
さらに、都市伝説?なのか噂話?なのか、あまり信ぴょう性がない情報も飛び交っています。
情報の取捨選択や根拠があるのかどうかをしっかりと見極める必要もあります。
新築の家に太陽光発電をのせることについては賛否両論ありますが、太陽光発電の5つのメリットと3つのデメリットを紹介していきます。
(関連記事)新築の電気代ってどれくらい?2023年1月以降の電気代を紹介【G1性能】
新築に太陽光発電をのせる5つのメリット
新築に太陽光発電をのせることはたくさんのメリットがありますが、ザックリと大別すると以下の5点が挙げられます。
電気代の節約になる
太陽光発電の導入で最初に挙げられるメリットは、電気代の節約です。
太陽光発電を設置し電力を自分で賄うことで、電力会社から電気を購入する量が減るので電気代を減らすことができます。
夏の暑い日に、電気代を気にせずエアコンを使うことができます!
近年、燃料費の高騰などにより電気料金の単価が上昇しており、家計を圧迫している方も多いのではないでしょうか。
2010年と2020年を比較すると、家庭向けの電気料金の単価が約14%上昇しています(参照:資源エネルギー庁)
円安の影響などで燃料費が高騰しているので、電気料金単価の上昇は今後も続くことが予想されています。
電気料金単価が上昇すればするほど、太陽光発電による節約効果は大きくなるので、今こそ太陽光発電を付けるべきタイミングだと考えています。
注意点として、あたりまえですが夜間は太陽光による発電はできません。
夜は発電できないので、全く電気を購入しないと言うのは無理です(蓄電池を使えば別)。
え?じゃあ日中あまり家にいないと発電しても意味ないじゃん!
と思うかもしれませんが、そんなことはありません。
日中に発電して余った電力は、電力会社に売る(売電する)ことができます。
売電収入が得られる
太陽光発電は、電力を自分でつくって使うだけではなく、余った弾力を電力会社に売電することができます。
経済産業省の資料によると、住宅用太陽光発電では平均して30%が自家消費に使われているようです。
逆に言うと約70%は売電されており、その分の収入が入ってきているということ。
新築に設置する太陽光(10kW未満)は、10年間は一定の単価で売電ができます(固定買取期間)。
2022年度は17円/kWhでの売電価格です。
逆に言うと11年目からは売電価格が毎年変動します。
売電価格は毎年下落しているため、固定買取期間終了後はガクッと売電収入が減少する可能性が高いのでその点はお気を付けください。
太陽光の設置費用が安くなってきているため、売電の単価も下がってきています。
なお、2022年度の売電価格は17円/kWhですが、電力会社から購入する電力は2022年時点で約25円/kwhです。(電力会社や契約アンペア数などにより異なります。)
つまり、電力は売電するよりも自家消費した方がお得であると言えます。
日中の電気はエコキュートや蓄電池を採用して、自家消費を高める方がいいですね!
停電しても電気が使用できる
太陽光発電を設置していれば、停電が発生しても電力を使用できる場合があります。
停電の主な原因としては、雷・台風・大雨・大雪・地震・設備トラブル。
台風や地震などで、自分の家の設備に破損などが発生して停電した場合は、太陽光発電自体が使えない場合もありますが、自家設備に問題がなければ太陽光発電で生み出した電力を使用することができます。
太陽光発電のモニターなどを操作して、非常用コンセントから電力を使うことができます。
普通のコンセントからは使えないので注意!
電力の容量としては、基本的に1500Wが上限となっています。
消費電力が大きいことで有名な家電であるドライヤーやエアコンは、機種によっては使えるかどうかのギリギリのラインです。
冷蔵庫の使用+スマホの充電+テレビの視聴はできる容量なので、緊急時には十分です。
当たり前ですが、太陽光が出ない夜間は発電ができないので使えません!
ZEH補助金がもらえる場合もある
国はZEH(ゼッチ)住宅を推進しており、基準を満たす住宅の新築の場合は55万円~の補助金をもらうことができます(条件や金額は変わることがあります。)
ZEH(ゼッチ)とは
- ゼロ・エネルギーハウスの頭文字をとったもの。
- 住宅の断熱性・気密性・省エネ性能を上げ、太陽光発電でエネルギーを作り出し、1年間のエネルギー消費量をプラマイゼロにすることを目指した住宅のこと。
地球環境の保全やエネルギー問題を解決するための取り組みの1つとして、ZEH住宅が推進されています。
国は「2030年までには新築住宅のすべてをZEHにする」ことを目指しています。
太陽光発電は設置に費用がかかりますが、55万円の補助金がもらえれば設置費用の4割程度は賄えます。(費用は、設置するパネルの量や住宅会社の工賃により前後します。)
「ある程度の住宅性能+太陽光の設置」でZEHの補助金がもらえる!というイメージです!
もちろん、我が家でも「子ども未来住宅支援事業」の補助金をもらいました。
地球環境に優しい
太陽光発電は、太陽光が届きさえすれば発電することができ、火力発電のような温室効果ガスを出さないクリーンなエネルギーです。
でも、太陽光パネルをつくるのに大量のCO2を出すって聞いたけど…。
と思う方もいるかもしれません。
太陽光パネルだけではなく、自動車や家電などすべてのモノを生産するためにCO2が発生しています。
産業技術総合研究所のデータによると、太陽光発電を設置すると、生産時に発生したCO2を2~3年で回収できる試算になっています。
でも太陽光発電で森林が伐採されてるんでしょ?それで土砂災害につながるって聞いたんだけど?
って、それは完全に産業用のメガソーラーの話です。
新築の太陽光は基本的に屋根の上に設置することが多いので、森林伐採は起こりえません。
太陽光発電は、都市伝説レベルのトンデモ理論も横行しているのでご注意ください。
色々調べてみて、最終的に何を信じるかはあなた次第です!
太陽光発電の4つのデメリット
上記で紹介したとおり、太陽光発電にはたくさんのメリットがありますが、同様にデメリットやリスクも含んでいるので、採用するかどうかは慎重に検討するべきです。
可能な限り、対策なども紹介していきます。
設置費用が高い
太陽光発電の設置には、太陽光パネルなどの本体料金+工事代金の費用が発生します。
太陽光パネルのメーカーや設置する工事店の作業料によって金額は異なりますが、新築住宅で太陽光を屋根に設置する場合、80万円~150万円程度の費用が必要になります。
ウチの工務店でも、「太陽光つけたいけど、ちょっと予算オーバーだからつけない」という方も多いです。
ですが、太陽光発電の設置に対しては国の補助金もあるので、実際の手出しはある程度抑えることができます。
前述した「ZEH住宅」への補助金が該当します。
ウチの場合は「こども未来住宅支援事業」の補助金で、ZEH住宅に該当するので100万円の補助金がもらえる予定です!
定期的にメンテナンスが必要
太陽光発電は「設置したら放置でOK!」というイメージがあるかもしれませんが、定期的なメンテナンスが必要です。
太陽光パネルは20年~30年程度の耐用年数があると言われています。
自動車の洗濯機のように稼働する部分がなく、パーツの摩耗がない構造のため、比較的耐用年数が長い設備です。
国内の太陽光発電メーカーの多くが20年~25年の発電保証を行っています。
太陽光パネルの寿命は上記のとおり比較的長い期間ですが、パワーコンディショナー(パワコン)は15年程度で交換する必要があります。
パワーコンディショナー(パワコン)とは?
パワーコンディショナーをザックリ説明すると、太陽光発電でつくった電気を、家庭用に使える電気に変換する装置です。
パワコンが故障してしまうと、発電ができなくなったり、発電量がガクッと下がってしまいます。
パワコンの交換費用は15万~20万円前後かかります。
天気によって発電量が変わる
太陽光発電は太陽光を電力に変換するので、当然ですが太陽が出ていない夜間は発電できません。
雨が降ると太陽が出ないから発電できないよね?
確かに、晴天の日と比較すると、曇天や雨天時には発電量が落ちてしまします。
晴天時 | 100% |
曇天時 | 40~60% |
雨天時 | 5~20% |
太陽光発電でカバーできなかった電力は、通常通り電力会社からの購入になります。
太陽光が向かない家もある
太陽光発電は、太陽光パネルがしっかりと太陽光を受け止められる方が発電効率が良くなります。
基本的には南側に下がる屋根の面積が大きい方が有利です。
逆に言えば、北向きに下がる屋根に太陽光パネルを設置するのは非常に効率が悪くなってしまいます。
屋根の向きによる太陽光パネルの発電量を比較すると下記の表のようになります。
南向き | 100% |
東向き | 83% |
西向き | 83% |
北向き | 62% |
北向きに下がる屋根にしか太陽光パネルを設置できない場合は、設置を諦めたほうがいいかもしれません…。
そのほか、周囲にビルやマンションなどの高い建物が多い場合も、太陽光があたる時間が短くなるので、発電効率が悪くなる可能性が高いです。
まとめ:太陽光発電のメリット・デメリット
太陽光発電にはたくさんのメリットがありますが、どうしても設置費用が発生します。
周辺環境や家の形状を確認して、しっかりと太陽光が当たって発電できるかどうかを確認しましょう。
太陽光発電を設置することでもらえる補助金もあるので、ある程度は費用の穴埋めができますが、ある程度の住宅性能が必要になります。
住宅メーカーや工務店にZEH基準に該当するかどうか確認しておくことが大切です!
パワコンなどのメンテナンスも必要ですが、自家消費+売電ができるので、設置環境次第ですがプラス収支になる方が多いはず。
もちろん、我が家でも太陽光を採用しています。
(関連記事)新築の電気代ってどれくらい?2023年1月以降の電気代を紹介【G1性能】
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