大きな窓で明るいリビングにしたい!
防犯のことを考えると窓って少ない方がいいのかな…
窓って多いほうが良いの?
と、悩んでいる方の参考になれば嬉しいです。
家づくりのことを考えるときに「窓」の存在は地味かもしれませんが超重要です。
間取りを考えていると、どうしても家を平面図で見てしまうので、「窓」の存在は忘れられがち…。
窓は家の外観を左右する「見た目」の視点もあり、室内の明るさや温度を左右する「住み心地」を左右する設備になっています。
分かりやすく見た目で「窓」を考えると、窓の大きさや数で大きくイメージが変わります。
もちろん窓は見た目だけでなく、住み心地にも大きく影響してきます。
建築基準法で、「居室には最低限必要な採光を確保するための開口部が必要」であると定められているので、窓が少ない家をつくるのは工夫が必要です。
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窓が少ない家のメリット
最近「窓が少ない家」が少しずつ増えています。
窓が少ない家に住むメリットをまとめると次のようになります。
窓が少ない家のメリット
- スタイリッシュな外観になる
- 断熱性能が上がる
- 防犯性が高くなる
- 掃除が楽
スタイリッシュな外観になる
窓が少ない家はスタイリッシュで洗練された外観になります。
車で横切っただけでもパッと目を奪われてしまいます。
シンプルな外観にしたいなら窓は少ない方がいいかもしれません。
断熱性能が上がる
窓の数や面積が減ると家全体の断熱性能が上がります。
「冬場は家全体の熱の50%が窓から逃げる」という調査もあります。(YKK AP調べ)
断熱性能が上がれば、エアコンの使用頻度を下げることができ、電気代の節約にもつながります。
もちろん、窓の性能によっても断熱性能に違いがあるので、「大きな窓が欲しいけど、断熱性能は確保したい」という方はグレードの高い窓を付けることで、断熱性能を確保することができます。
「冬が苦手」という方は大きな窓は控えたほうがいいですね。
2023年現在、新築住宅の多くは「ペアガラス」と呼ばれる2枚のガラスで空気やガスを挟んだ窓が主流です。
寒い地域に住んでいる方であれば、3枚のガラスを使用した「トリプルガラス」の窓を採用することで、断熱性能を向上させることができます。
防犯性が高くなる
警察庁が発表している「令和2年の刑法犯に関する統計資料」によると、空き巣の侵入先として一番多いのが「鍵の閉め忘れの無締り」続いて「ガラス破り」となっています。
つまり窓を少なくすることで、鍵の閉め忘れ閉れやガラス破りによる空き巣対策を行うことができます。
もちろん、窓のサイズ小さめにして、人が入れない大きさにすることでも空き巣対策になります。
費用が抑えられる
窓の数を減らすことによって、建築費用を抑えることができます(大きな金額ではないですが…)。
近年ではお風呂やトイレなどに窓を設けない方も増えています。
「ここに窓が必要かどうか」を考えて、無駄な窓を減らすことで建築費用を抑えることができます。
ウチもお風呂とトイレには窓をつけませんでした。
さらに、窓が少ないということはカーテンの数も少なくなります。
一般的な新築の場合、「カーテンレール+カーテン本体などで3~5万円」の費用が必要になります。
窓を1か所減らすことができれば、カーテンの費用を抑えることにもつながります。
1か所であれば少額かもしれませんが、ちりも積もれば山となります。
そもそも、普通の買い物なら「3~5万の出費」ってメチャクチャ痛いですけどね。
掃除が楽
窓を少なくすることで掃除が楽になります。
窓の外側が汚れる原因は、主に風で飛んできた土埃です。
黄砂が発生する5月ごろは特に汚れやすくなります(ウチは北部九州なので特に黄砂の影響が大きいです)。
年末の大掃除などで窓を掃除したことがある方も多いと思いますが、窓掃除は意外と大変です。
窓の数が少なければ、掃除の手間が少なくなり管理しやすい家になります。
窓の設置場所や数に関するクチコミ
窓は快適な生活に必要なものですが、大きさや数によっては家の断熱性能が下がってしまったり、掃除の手間がかかってしまったりすることになります。
「本当にその位置に窓が必要なのか」をしっかりと検討してみましょう。
窓が少ない家のデメリット
窓が少ない家を建てる方が増えてきていますが、デメリットをまとめると次のとおりです。
- 日光が入りづらい(暗い)
- 換気しづらい
- 圧迫感・閉塞感がある
日光が入りづらい(暗い)
窓が少ない家の最大のデメリットは日光が入りづらく、昼間でも暗くなりがちになってしまうこと。
もちろん照明をつけることで、屋内の明るさを確保することはできます。
ですが、日光を浴びることは健康によいという調査結果もあり、照明ではカバーできない部分もあります。
春や秋の心地よいポカポカの日差しで、ウトウトとお昼寝ができなくなるのは個人的には寂しく感じます。
圧迫感・閉塞感がある
窓が少ない部屋からは外の景色を見ることが難しく、どうしても圧迫感が出てきてしまいます。
同じ面積・体積の部屋でも、窓の面積が違うと開放感が全然違います。
特にリビングがコンパクトな場合は、窓を大きくすることで開放感を出すことができます。
換気しづらい
窓が少ないと家全体の風通しや換気が難しくなってしまいます。
もちろん、キッチンや浴室などの換気扇を使うことである程度の換気を行うことはできます。
現在、24時間換気が義務付けられているので、最低限の換気は確保されているの事実です。
ですが、春や秋などの過ごしやすい季節に、「窓から気持ちいい風を取り込む」ことができなくなってしまいます。
まとめ:窓は多いほうが良い?小さいほうが良い?
窓は外観だけではなく、家の住み心地を大きく左右します。
特に窓が室温に与える影響は大きく、気密・断熱だけを考えると窓が少ない方がいいのは事実です。
ですが、日光も入らず、外も見えない部屋では快適とは言えません。
窓の数や大きさなどを考えて、バランスをとる必要があります。
ちなみにウチでは、リビングの窓面積は大きく、その他の窓面積は小さくしています。
お風呂やトイレの窓はつけていません。
いえづくりに「これが万人にとっての正解」という答えはありません。
それぞれのライフスタイルに合わせて、窓の数や大きさを考えてもらえたらと思います。
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